ニュースリリース 2003年

弊社子会社による牛肉に係わる不正格付変更について

2003年7月2日
日本ハム株式会社
取締役専務執行役員
管理本部長
梅本 洋右

関係各位

このたび、弊社と子会社の取引において、下記の通り不正な事実があったことが判明致しましたのでご報告致します。
尚、追加の社内調査と処分見直しに時間を要した為、皆様へのご報告が遅れましたことを併せて深くお詫び申し上げます。

(1) 判明致しました事実
1) 弊社の100%出資子会社である日本フードパッカー株式会社諫早工場(所在地:長崎県諌早市)が、平成12年9月から平成14年10月24日までの間、弊社(日本ハム株式会社国内ビーフ部)に対して牛肉を販売する際、その格付けを一部変更し不当な利益を得ていた事実が判明致しました。
2) 同時に、同工場には2名の格付け有資格者(委嘱格付員)がいるにもかかわらず、無資格の社員が格付けを行っていた事実も判明致しました。
3) 記録が残存している平成12年9月から平成15年3月の期間分の社内調査を行った結果、不正に国産牛を格付変更した頭数は、平成12年9月より平成14年10月まで、全部で761頭、日本フードパッカー株式会社から日本ハムへの過剰請求金額は、1,400万円程度になります。この中に、平成13年2月から平成14年8月7日までの期間で、交雑牛から和牛への品種間変更をしたものが130頭分(570万円相当)を含んでいます。
4) 尚、他の工場につきましては、(社)日本食肉格付協会(第三者機関)が全て検査しており同様のことはありません。
(2) 弊社が取りました対処
1) 事実確認後、平成14年10月24日に管轄部署である国内食肉事業部より、直ちに不正行為の停止と 担当者変更(格付け資格のある者が格付けを行う)を日本フードパッカー諫早工場長に対して指示しました。
2) 併せて責任の所在を明確にするため、関係者に対する調査を継続しました。
(3) 日本フードパッカー株式会社諫早工場の工場長及び無資格で格付けを行った担当者については、既に処分をしておりますが、今回の再調査の内容を加味して、処分の 見直しと関係者の追加処分を行います。
(4) 再発防止策
1) 平成15年6月1日より、全ての格付表に生産者の印鑑もしくはサインを頂くように致しました。
2) 平成15年10月1日より、日本フードパッカー諫早工場に(社)日本食肉格付協会の格付員の派遣をお願いしております。
3) 今後、日本ハム本社からの調査及び監査をより一層強化致します。
4) 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)、公正競争規約に定められる適性な表示、あるいは不当な表示の防止を再度徹底するために、管理者及び実務担当者への教育指導と監査を、品質保証部門が実行して参ります。

ご報告内容は以上でございます。

信頼回復に向けた取り組みを推進している中で判明した不正な事実であり、消費者の皆様、生産者の皆様並びに関係各位に多大なご迷惑をお掛けし、改めて深くお詫び申し上げます。
今後、このようなことが起こらぬよう、グループ全体における従業員のコンプライアンスに対する意識教育をさらに徹底するとともに、発生した事実に対する対処が適切かつ速やかに行われる体制を目指し、更なる改革に全力で取組んで参りますので、ご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

※ニュースリリース掲載時点の情報となります。今後、変更となる場合もありますのでご了承ください。