豚肉の部位それぞれのおいしさを知ろう

赤身と脂身のバランスがおいしさのカギを握る豚肉。ロース肉やバラ肉などの特徴を紹介します。

肩、ロース、ヒレで豚肉のおいしさを堪能

肩はとてもよく動かす部分なので、筋肉質でありながらほどよく脂肪が入り、旨みがしっかりとある部位です。豚汁やシチューなど、煮込み料理に適しています、肩ロースはコクがあって濃厚な味なので、カレーや焼き肉、しょうが焼きなど幅広く活用できます。調理前には、加熱による縮みを防ぐための筋切りを忘れないようにしましょう。ロースは背中の中央部分の部位。きめが細かくてやわらかい肉質が特徴で、ふちの脂身の部分にも旨みが凝縮しています。ヒレは豚一頭から2%ほどしかとれない部位です。脂肪分が少ないのにやわらかく、ポークソテーやとんかつなど、油を使う料理に向いています。首の部分のトントロは、焼き肉屋さんや焼き鳥屋さんで目にすることがあるでしょう。脂ののりがよくてほどよい歯ごたえがある、ジューシーなお肉です。

肩、肩ロースは、赤身と脂身のおいしさを味わえる部位で、料理のバリエーションも豊富です。ぜひ堪能してみてください。

濃厚な脂身を楽しむなら、バラやスペアリブ

バラ肉は胴のお腹の部分のお肉で、脂肪と赤身が三層に折り重なっているため、「三枚肉」とも呼ばれています。ベーコンになるのは、このバラ肉です。ほかの部位よりも脂身の割合が多いため、角煮のように長時間煮込んでもジューシーさが残ります。韓国料理で、たくさんの野菜とともに食べる「サムギョプサル」も、バラ肉を使います。

また、骨つきのバラ肉を「スペアリブ」と言います。肋骨とそのまわりの赤身肉のことで、適度な脂肪があり、焼き肉やバーベキューなどで重宝されます。最近、売り場でよく見かけるようになってきた「バックリブ」は、背中側の骨付き肉のことです。スペアリブよりも脂身が少なめのお肉です。

豆知識

なぜ、日本ではバックリブが少ないのか?

「バックリブ」はアメリカならではの骨付き肉で、今日本で売られているものはほとんど輸入されたものです。日本ではアメリカに比べて骨付き肉の需要が少なく、骨を取ったお肉の流通が主です。ですので、「バックリブ」という骨付き肉は、日本ではあまり流通しません。それが、昨今のバーベキュー人気もあいまって、アメリカで人気のバックリブが日本でも食されるようになり、お店で売られるようになったのです。

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豚ヒレ肉ステーキのレモンソース

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