日本ハム株式会社

ニッポンハムグループ
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Episode Story 生命の恵みを大切にする為の司令塔。

Episode Story 生命いのちの恵みを大切にするための司令塔。

生産飼育から処理・加工、販売までを自社グループにて一貫して行う「バーティカル・インテグレーション・システム」。ニッポンハムグループは、牛・豚・鶏の3畜種でこのシステムを導入、新鮮で安全な食肉を安定して供給している。同システムは、「生命の恵みを大切にする」というニッポンハムグループのスローガンを体現するものでもある。グループ内の企業が緊密に連携することで、市場が望む量の商品を、生命を無駄にすることなく供給できるのだ。「システム」と言っても、ITの仕組みだけで動かしているのではない。日々目まぐるしく変わる市場ニーズや生産・製造状況の中では、製造現場、販売部門などの間に立ち、毎日調整していく人員が欠かせない。
鶏事業の分野でこの業務を推進しているのが、日本ホワイトファームグループの森口である。

鶏の生命を日本一大切にしなければならない企業。

私の所属する日本ホワイトファームグループは、ニッポンハムグループの鶏の育成から鶏肉加工までを担っている企業です。日本全国にある5つの事業所で、定番商品からプレミアム商品まで様々な商品を提供しています。今年度の見込みで年間処理羽数は7千2百万羽。肉用鶏国内生産量約10%は単一企業として日本全国1位の規模を誇ります。ここ東北食品工場では1羽約3kgの鶏を1日に約54,000羽処理加工し、年間約43,000トンの鶏肉を製品化しています。
「鶏生産日本一」ということは、鶏の生命を日本一大切にしなければならないということ。日本ホワイトファームグループのスローガンは、「1羽、1g、1円を大切にする」。毎日、全従業員が「グループブランドの約束」を唱和し、業務を行っています。

橋渡し役にして、見張り役、交渉役。

私の仕事は、「橋渡し役」。あるいは、生命の恵みを大切にするための「見張り役」でしょうか。多くの部門との「交渉役」とも言えますね。
私のもとには、毎日、日本ハムの販売部門から「大手量販店など取引先からこれだけの肉がほしいと言われている」とオーダーが入ります。定期的なものから特売日で急に大量に欲しいというものまでオーダーは様々です。「新商品を出したい」といった要望に、望む品質・コスト・量・時間で供給できるかを製造部門に問い合わせて回答することもあります。
連絡を取る相手は販売部門だけではありません。生産部門からはその日の鶏の状況が、製造現場側からは今日はどのくらい製造できそうかなどの報告が入ります。鶏は生き物なので一羽一羽大きさが違います。日々の加工・製造量も変わるんです。そうした様々な要素を考慮しながら、オーダーに応えられるよう働きかけていきます。
また、新鮮なお肉を届けるためには、在庫をなるべく抱えないようにするのが鉄則。ジャストのタイミングでジャストの台数のトラックを手配するのも私の仕事です。手配するトラックは大型の12トン、製造量に合わせて、数台から20台近くまでを毎日手配しています。工場内にある冷蔵庫や、外部の冷蔵庫にある在庫の管理もしています。

いかに情報を早く仕入れるかが勝負。

私は、販売側の情報、つまりは市場のニーズをリアルタイムに知る立場にあります。事前に知っていればいるだけ、製造現場は準備ができるため、いかに情報を早く仕入れることができるかが勝負となります。例えば、クリスマスや年末などスケジュール予想できるものはありますが、特売セールなどは予想が難しい。大手量販店であれば、一度に大量の商品が必要になります。
入社したてのころは、来たオーダーをこなすだけ。入社4年目でやっと「来そうだな」とか、「そろそろ来ないですか?」と販売部門に問い合わせできるようになりました。

予想を1トン上回るオーダー。

以前、予想している量を1トン(ちなみに、鶏1羽は大体3kgです)も上回るオーダーが入ったことがあります。本当に緊急で、前日の夜にオーダーが入りました。当然、工場には誰もいません。担当者の携帯を鳴らして、「朝一で対応してください!」とお願いしました。朝、改めて背景や目的、対策なども話すと現場の担当者は淡々とこなしてくれました。出荷していくトラックを見送りながら、すごくホッとしたのを覚えています。
こんな風に、急なオーダーが入った時には、もう現場にお願いするしかない。けれど、ただお願いしてもダメです。普段から真摯に業務に取り組み、コミュニケーションも欠かさず、「森口は信頼できる」と思ってもらえるように努める。あるいは、なぜ、増量しなければならないか、背景や理由、目的などをはっきり伝えた上で今後どうするべきかを示すことが必要です。

販売部門からも製造現場からも感謝される仕事。

地道な仕事ですが、販売部門からも製造現場からも感謝される仕事でもあります。例えば、販売部門からは、数トンという増産を何とかやりくりできた時、また製造、現場でトラブル発生等により、予定の量をつくれなくなった際に販売部門と交渉し、納得していただいた時、そして双方から「ありがとう」と言われた時、本当にこの仕事をやっててよかったと感じます。
また、これまでの経験を自分なりに分析し、あらかじめイレギュラーなオーダーを想定しておき、準備を進め、自分の読み通りにオーダーが入ったときは、ガッツポーズです。

司令塔という自負。

責任の重さは、常に感じています。
生命をいただき生きる私たち人間にとって、食べ物を粗末にしないという事は基本中の基本です。まして、生命の恵みを商品として提供する立場にあるニッポンハムグループで、さらに無駄を出さないことをミッションにする仕事をしていますから。オーダーをきちんと伝えず、処理を誤れば多額の損失が出る事もあります。そういう時は、鶏にも、育ててくれた生産部門の方にも、本当に申し訳ない気持ちになります。
日々のオーダーにきちんと対応し、毎日確実に商品を提供していきます。もちろん、品質基準を満たせないものを出荷するわけにはいきませんから、品質も厳しくチェックします。そういう意味では、安全安心な商品の安定供給を司る「司令塔」とも言えます。そういう自負はあります。

若くても、いろいろな部署に働きかけることができる。

販売部門からも製造現場からも本当に信頼されて、「森口なら大丈夫」と言われるようになりたい。そのためには、日々、継続して傾向を分析するなど、常に先手先手で動けるよう努力し続けるしかないですね。100%のオーダーを叶えるのは難しいけれど、近づけることはできると思っています。
私の仕事は、年次が若くても、いろいろな部署に指示し、働きかけることができます。実際、私も1年目からそういう役割を果たしてきました。将来的には、「生命の恵みを大切にする」ために、もっといろいろな部署のメンバーを巻き込んで、もっと無駄なく、食べるよろこびを届けられる、そういう仕組みをつくっていきたいですね。

日本ホワイトファーム株式会社
東北事業所 東北食品工場 製造管理課
2018年入社

森口 博之※仮名