Rotary 2025年 夏号
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テクノロジーと共に人の技も研磨する道南工場の上級マイスターたちニッポンハムグループの各社が連携し、生産・飼育から製造販売までを一貫して行う「バーティカル・インテグレーション・システム」。多彩な精肉・加工食品の安定供給はいうまでもなく「安全でおいしい肉」の確保から始まる。日本フードパッカー株式会社の全国6工場のうち、豚肉の処理・加工に特化した最新設備を備えるのが、北海道八雲町にある道南工場だ。今回は道南工場に在籍する2名の上級マイスターを追った。 日本フードパッカー(株)道南工場は、ブランド食肉「国産豚肉 麦小町®」をはじめ、おいしい豚肉を私たちの食卓に届けている。新工場の処理能力は、計画ベースで年間約36万7500頭。新たに導入された数々の自動化機器をロボローダーで結び、省人化と安定化を目指している。そしてこれらには、人間の高い技術が欠かせない。そこで、技術継承のため2007年に始まったのが「マイスター制度」だ。これは食肉加工の技術と知識を見える化する社内制度で、3段階のうち最難関の上級マイスターは、実技、筆記、面接によるハイレベルな試験を経て認定される。今までに誕生した上級マイスターは18名。全国6工場で後継者の育成と現場力の向上に取り組んでいる。 将来を見据えた生産体制の確立を目指す道南工場と、それを支える技術者たちの新たな挑戦の姿に迫る。 今回は肉のカッティングを行うメインルームを訪れた。現場では道南工場所属の上級マイスター、堀慎也、松野翔太の2人が出迎えてくれた。最新鋭工場が挑戦する省人化と人財育成15

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