ベキュー店のオーナーで、テキサスになじみの深いブッシュ大統領の在任中にホワイトハウスのパーティーでチャックワゴン料理を提供した方でもあります。 Ｐ氏によると、テキサスバーベキューに欠かせないのは「メスキート」という豆科の常緑低木の薪。高温で水の少ないテキサスの大地に自生しており、移動中にカウボーイたちはこの木を使って火をおこし、暖をとり、料理をしたのです。 メスキートは荒野で調達しやすかっただけでなく、ゆっくり高い温度で燃え、スパイシーで独特な香りがあります。P氏は「この香りがテキサスバーベキューなんだよ。メスキートで焼かなくちゃダメなんだ」と強調します。 日本でも燻製チップが入手可能です。テキサスバーベキューにトライしたい方はぜひ！ アメリカではチャックワゴンは今でもイベントなどで人気です。料理コンテストも開かれます。屋外の会場にチャックワゴンが並び大柄なカウボーイたちが肉を焼く様は盛観です。 ロング・ドライブツアーの最終日、日本からの参加者から感謝の気持ちを込めて、P氏とカウボーイ達に「日本式チャックワゴン料理」を作りました。メインはてりやきステーキ。主食はそれをうす切りにして酢飯にのせてにぎったビーフ寿司。辛いものが好きな彼らのために麻婆豆腐、汁ものは豚汁です。火加減は彼らに一任。強火も弱火も薪の扱いで思いのままです。食後に「グッジョブ！」と言っていただけましたが、彼らの火加減こそ「グッジョブ」なのでした。江上料理学院院長。料理研究家。フードコンサルタント。実家は佐賀県有田焼の窯元「香蘭社」。青山学院大学英文科卒業。パリのル・コルドン・ブルー料理学校卒業。世界60カ国余りを訪ね、家庭料理の研鑽を重ねる。フランスチーズ鑑評騎士の会東京支部理事長を務めるなど諸外国との関わりも深く、2002年フランスの農事功労章シュバリエを受章。2017年同オフィシエを受章。2015年１月、米農務省の「米国農産物貿易の殿堂入り」を果たし、ケネディ大使の表彰を受けた。外食産業や食品会社の顧問としてフードビジネス全体に携わる。2024年「食品産業功労賞」受賞。テレビや講演、雑誌などで幅広く活躍中。Illustration／阿部真由美ベキュー店のオーナーで、テキサスになじみの深いブッシュ大統領の在任中にホワイトハウスのパーティーでチャックワゴン料理を提供した方でもあります。 Ｐ氏によると、テキサスバーベキューに欠かせないのは「メスキート」という豆科の常緑低木の薪。高温で水の少ないテキサスの大地に自生しており、移動中にカウボーイたちはこの木を使って火をおこし、暖をとり、料理をしたのです。 メスキートは荒野で調達しやすかっただけでなく、ゆっくり高い温度で燃え、スパイシーで独特な香りがあります。P氏は「この香りがテキサスバーベキューなんだよ。メスキートで焼かなくちゃダメなんだ」と強調します。 日本でも燻製チップが入手可能です。テキサスバーベキューにトライしたい方はぜひ！ アメリカではチャックワゴンは今でもイベントなどで人気です。料理コンテストも開かれます。屋外の会場にチャックワゴンが並び大柄なカウボーイたちが肉を焼く様は盛観です。 ロング・ドライブツアーの最終日、日本からの参加者から感謝の気持ちを込めて、P氏とカウボーイ達に「日本式チャックワゴン料理」を作りました。メインはてりやきステーキ。主食はそれをうす切りにして酢飯にのせてにぎったビーフ寿司。辛いものが好きな彼らのために麻婆豆腐、汁ものは豚汁です。火加減は彼らに一任。強火も弱火も薪の扱いで思いのままです。食後に「グッジョブ！」と言っていただけましたが、彼らの火加減こそ「グッジョブ」なのでした。03
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