ROTARY 2021年秋号
5/24

020406080100406080100120■ 月に1回以下■ 月に2~3回程度■ 週1回程度■ 週2~3日程度■ 週4~5日程度■ ほぼ毎日(%)5う言葉はもはや定着しているし、ひとりの外食の楽しみを描写するドラマ「孤独のグルメ」(2012年から随時シリーズで放映)が長寿番組として支持されていることからも、ひとりの食事のイメージが、時を経て様変わりしつつあるといえよう。 ここ最近は「ひとりごはん」、あるいは「ぼっち飯」という新語で表現されることも多くなったひとりの食事は、自分の行動パターンに合わせて自分の好きな時間に、好きなものをチョイスし、マイペースで食事時間を楽しむという、プラスイメージにつながるものになってきている。さらには「ソロ活=ソロ(単独)+活動」という、新しいムーブメントが、ひとりごはんのポジティブな位置づけを後押ししている。「ソロ活」とは、積極的にひとりの時間を楽しむための活動のことで、「ひとり焼き肉」や「ソロキャンプ」など単身で外食や趣味、レジャーなどを謳歌することの総称となっている。おうちひとりごはんの救世主冷凍コンテナごはん現る! ソロ活がもたらす「積極的にひとりの時間を楽しめる自立した大人」というスタイルは、文字通り成人にとっては、プラスと捉えることもできるが、子どもなど同居家族がいる家庭での「ひとりごはん」についてはどうだろうか。 家庭内でのひとりの食事=「個食」についてたずねた調査によると、自身または家族で月1回以上、個食をしている方がいるか?」の問いに、94%が「いる」と回答。また個食の頻度も「ほぼ毎日」が一番多い結果となっている。また個食する理由としては「生活のリズムが合わないから」が圧倒的に多く、次いで「ひとり暮らしだから」「ひとりで食べるほうが気が楽だから」となった。同居する家族がいても、それぞれの仕事や学校や塾、習い事による生活リズムの違いで、個食をする世帯が多いことがうかがえる。この調査は2020年3月のものではあるが、家族の生活リズムの違いで個食をする頻度が多いのは、今も間違いなさそうだ。在宅ワークがふえて「家族がそろう朝食の次は在宅ワークの自分のランチ、夕方になったら塾前の子どもの食事、加えて帰宅が遅い夫の食事と、コロナ禍の今のほうが、食事の準備がたいへん」(40代・女性)という、切実な声も聞こえてくる。食事時間がばらつく家庭内において、各々のひとりごはんを準備する負担が大きいことがうかがえる。 そんな中、今「家でのひとりごはんに便利でおいしい」と、さまざまなメディアで取り上げられて大人気なのが「冷凍コンテナごはんR」だ。 保存用の耐熱コンテナに麺も具も調味料もすべて投入したら、ふたをして冷凍保存するだけで準備は完了。食べたいときに電子レンジで加熱すれば、できたての料理が楽しめる、いわば自家製冷凍食品だ。レシピ本の出版が昨年の巣ごもり期間と重なり、家でのごはんづくりをラクにしたいというニーズが人気を後押しした。 考案したのは訪問調理のプロでもある、時短料理研究家・ろこさん。「訪問調理で伺ったお宅で、お子さんの塾前の食事の作り置きを頼まれたのがきっかけです。帰宅した腹ペコの子どもが着替えている間に食卓に出せるものを、という条件でした。そこでコンテナ1個で1人分、冷凍庫から電子レンジに直行という調理の最短距離を目指したところ大好評。あちこちのお宅でリクエストされるようになりました」 すると予想外の展開が! 利用者のお宅で、子ども用のコンテナごはんを味見したお父さんが「これは旨い」と絶賛、全世代若い世代20〜39歳増えた・広がった26.5%減った・狭まった1.3%減った・狭まった2.7%もともとない6.0%もともとない8.4%無回答3.0%無回答0.5%増えた・広がった39.5%変わらない63.1%自分配偶者親子(大学生・社会人)子(高校生以下)変わらない49.0%N=441農林水産省・令和2年度「食育に関する意識調査」により作成料理写真共有アプリ「スナップディッシュ」みんなの食卓体験ラボ調べ(2020年3月)N=2,395コロナ禍における自宅での料理頻度家庭内で「個食」する頻度

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る