ROTARY 2022年新春号
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 後に日本ハムのロングセラー商品となる皮なしタイプのウインナー「ウイニー」は1966年2月に全国発売された。1960年以降、ウインナーの生産量が急激に伸長し、ウインナーの専門メーカーまで設立されたほどだった。当時のハム・ソーセージは「徳島ハム」など、社名で販売されることが多かったため、呼びやすくウインナーを連想させる「ウイニー」という商品名は画期的と言われた。1972年にはテレビCMに商品キャラクターの「ウイニー坊や」が登場。このキャラクターは発売から55年以上経った現在でも商品のパッケージに使用されている。日本ハム初のヒット商品「ウイニー」発売1966年2月 徳島ハム時代から、ハム・ソーセージ製造工場に食肉加工処理場を併設していたことから、日本ハムはハム・ソーセージなどの加工品と食肉を扱う数少ない会社であったが、1958年に食肉の販売組織を新設し、レストラン、食肉専門店への卸売り業務を始めた。1965年前後は、鶏肉の消費量が著しく伸長し、6年間で7.8倍も増えた。すでに、パックした業務用を発売していたが、安定した供給体制を目指し、共同出資によって月産30万羽の「日本ブロイラー㈱」(現在の日本ホワイトファーム㈱)を1968年3月に設立した。また、1970年には食肉専門の販売会社ジャパンフード㈱を設立した。ファーム事業に参入日本ブロイラー㈱設立1968年3月 以前よりモニター制度は採用していたが、お客様の生の声を商品政策に反映させようと、お客様と経営陣の双方向で対話する「奥様重役会」制度が1969年9月にスタートした。初回の奥様重役は京阪神地区10名の定員に対し、500名近い応募があった。6カ月の任期で、月に1度の定例会議において新製品開発のアイデアを提出いただいた。初回、第2回の奥様重役会から、子どもをターゲットとしたヒット商品「ブンタッタソーセージ」が生まれた。現在も大阪、東京でこの制度は継続され、お客様のご意見を伺っている。 なお「奥様重役会」の名称は2022年度より「食の未来委員会」に変更予定。お客様の声を商品に「奥様重役会」制度スタート1969年9月9月 奥様重役制度をスタート4月 日本ポーク㈱(現日本フードパッカー鹿児島㈱)を設立し、食肉の生産から処理までの一貫体制を構築4月 「ブンタッタソーセージ」を発売11月 日本ハム球団㈱を設立1969197119721973197419707

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