ROTARY 2022年盛夏号
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川岸 奈央櫻井 郁美セレッソ大阪アカデミー栄養サポート担当管理栄養士島岡 健太監督セレッソ大阪アカデミーU-18監督兼技術リーダー「北海道日本ハムファイターズ」および「セレッソ大阪アカデミー」では選手育成の一環として、科学的知見に基づくスポーツ栄養サポートを行うほか、地域活動として各地で成長期の子どもたちや保護者、指導者に食事をとること、食事を楽しむことの大切さを伝える食育セミナーなども開催している。現在4名の管理栄養士が活動中。睡眠と食事をしっかりとっている選手は暑さにも強く、パフォーマンスにもつながっています。日本ハム(株)中央研究所 管理栄養士セレッソ大阪アカデミーは17歳でプロになることを目指す場所です。それまでにあらゆることを自分で判断できるようにならないと、プロとして活躍できません。準備や練習、休憩、体調管理など全ての時間をあいまいにせず、意識して行うように指導しています。水分補給一つとっても、ただ「水分をとれ」というだけでなく、なぜ必要なのか、体の仕組みを具体的な数字をあげて説明し、何となくではなく、意識して行わせるようにしています。選手たちには、常々食事の重要性を伝えています。栄養は、サプリメントよりも食事でとるのが大事だからです。食事のポイントは、季節ごとにタイミングを見て伝えるようにしています。たとえば、夏に暑いからと冷たいものばかり食べていると、腸にダメージを与えます。腸は「冷やす」のではなく、体にこもった熱を取り除く「クールダウン」が大切です。そのために効果が望める柑橘類などビタミンCを豊富に含む食品を食べるように指導しています。選手たちには、サッカーの技術だけでなく、正しい知識も身につけて「体づくりのためには、自分の体に何が必要か」を理解できるようになってもらいたいです。ネットなどでいろいろな情報があふれてしまっている今だからこそ、正しい知識を実践し、自分の体に合った行動を継続できる選手は伸びると思います。管理栄養士さんからの栄養レターを参考に、家族にも協力してもらいながら体づくりに取り組み、体重を上手に増加させながら、走るスピードや体力をアップできている子もいます。指導者として、より選手に伝わる伝え方を日々模索しています。Photo/© CEREZO OSAKA SPORTS CLUB Report・Text/(株)ウララコミュニケーションズ17

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