Project Story 02 日本の肉の売り方を、変えるかもしれない。「桜姫」コンシューマパック販売プロジェクト

「シャウエッセン」「中華名菜」「石窯工房」……ニッポンハムグループには、カテゴリNo.1の売上を誇る知名度の高い商品/ブランドが数多くある。しかし、それらの商品が、当社グループの商品であることはあまり知られていない。メーカーとして消費者に安心感と信頼感を与えながら売上拡大を図るため、当社グループでは積極的に商品のブランディングを進めている。国産銘柄鶏(※1)「桜姫」コンシューマパックも、このような背景のもとに誕生した。
※1:我が国で飼育し、地鶏に比べ増体に優れた肉用種といわれるもので、通常の飼育方法(飼料内容、出荷日令等)と異なり工夫を加えたもの(一般社団法人 日本食鳥協会の定義より)

量販店には知名度抜群。しかし、一般には…

「桜姫」は、ニッポンハムグループが、生産飼育から処理加工、物流、販売までの全てを行う商品の一つ。ビタミンE含有量が通常の鶏肉の3倍以上(※2)、透明感のあるピンク色で、臭みがなく柔らかくてジューシーといった特長がある。
「それに、当社グループの商品ということで、供給の安定性や販促物の充実などでも、量販店からの評価も非常に高い商品です」。そう話すのは、中国地方で鶏肉を主に量販店へ販売している今村である。「量販店担当者での知名度は抜群で、販売量も増えていますが、一般の消費者にはほとんど知られていないのが現状です」。
※2:日本食品標準成分表2010数値比較

日本ハムの主力はハム・ソーセージではない。

「桜姫」だけではない。ハム・ソーセージのイメージが強いニッポンハムグループだが、売上規模が最も大きい主力事業は、食肉事業である。その売上は、グループ全体の売上の50%以上。シェアは国内の食肉販売量の約20%を占める。
しかし、食肉は、量販店の各店舗で加工され、トレーパックなどで販売されることが一般的だ。「消費者は、当社グループの食肉と知らずに買うことがほとんどでしょう」。

メーカー、量販店、消費者、全てにメリット。

「桜姫」だけでなく、食肉事業全体の一般消費者への認知度向上、ひいては、ニッポンハムグループが、生産飼育からこだわりを持って取り組み、高品質な商品を提供していることを世間一般に発信するため、「桜姫」のコンシューマパック販売プロジェクトは計画された。
コンシューマパックとは、量販店などで一般的なトレーに乗せラップした肉ではなく、ハムやソーセージのようにパッケージに入れられたもの。「海外では一般的な販売形態です」。商品の包装に印刷して、社名、ブランド名を前面に出せるほか、トレーがないため、環境にも優しく、量販店は店舗でのトレー詰め作業がなくなり、コスト削減につながる。また、農場に直結した処理工場で、スピーディに商品化されるため、鮮度が良く安全性も高い。

「絶対に成功させよう」と気合が入った。

製造拠点が宮崎県ということもあり、プロジェクトの主体となったのは、今村の在籍する大阪国内フレッシュチキン課だった。「私は、ずっと日本ハムのロゴが入った商品を手がけたいと思ってきたので、わくわくしましたね。また、これが成功すれば、牛、豚へも展開されるはずですから、『絶対に成功させよう』と気合が入りました」。
社名が大々的に発信されることもあり、生産拠点である日本ホワイトファームや、メニュー提案や販促物の企画を行う食肉販促室、お客様サービス室にも協力を仰いだ。

ターゲットを絞り、主婦の意見を聞く。

2013年1月。「桜姫」コンシューマパックが、ニッポンハムグループの展示会で披露された。「評判は上々。でも、それまでコンシューマパックなんて売ったことがないし、どうやって売ったらいいか、正直悩んでいましたね」。
課内ミーティング、社内アンケートを重ね、グループの食肉販売会社西日本フード(株)、中日本フード(株)の協力を得ながら、ターゲットを絞り込み、集中的に商談を行った。
また、一般の主婦30名を招き、試食会を実施、実際にコンシューマパックを使って調理をしてもらい、商品に対する率直な意見を聞いた。

コンシューマパックという壁。

コンシューマパックは、これまで販売したことがなかったため、量販店との商談が難航することもあった。
主婦からは、「買うまでに人の手に触れることが少ないから安心」「ゴミが出なくていい」などの肯定的な声が多く聞かれたが、「調理したチキンだと思った」などの意見もあった。
「桜姫」以前に、コンシューマパックの販売・商品形態に対する消費者の認知度が低いと、今村らは感じた。

改良を経て店頭に。

「いただいたご意見を参考に、何度も改良を加えました」。量販店が重量を量り値札を貼る作業を削減するため、内容量は一定に。包装はより開けやすく。「最終的には、自信を持ってお勧めできる商品ができあがったと思います」。
7月に正式販売がスタート、量販店の店頭に「桜姫」コンシューマパックが並んだ。導入されてまだ数か月であり、具体的な成果は出ていないが、今村は大きな可能性を感じている。

「肉の売り方を自分が変えた」と自慢したい。

「『桜姫』コンシューマパックは、『ニッポンハムグループのお肉』として販売される第一号商品。成功すれば当社グループの食肉事業を広く世間にアピールできます」。
それだけではない。コンシューマパックという環境性能も高く安全・安心など高付加価値商品が、日本でスタンダードになれば、日本の精肉販売そのものを変える可能性も秘めている。
「いつか、『日本の肉の売り方を自分が変えたんだ』と自慢したいんです」。その実現のため、量販店以外への導入なども視野に、すでに今村は動き始めている。

Profile : 日本ハム株式会社 食品事業本部 国内食肉事業部 国内フレッシュチキン部 大阪国内フレッシュチキン課 2008年入社 今村 祐太
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