ナビゲーションをスキップ


 

加熱ハムの作り方 基礎講座

1豚肉を選ぶ

おいしいハムを作るには、新鮮で良質な豚肉を用いることが大事です。明るい光沢のあるピンクの肉色で、白色の脂肪をしていて、よくしまり、粘りがあるものがよい豚肉です。肉色が緑色や灰褐色に変色していたり、異臭がするもの、表面が粘つく(ネト)、脂肪が異常に柔らかいような豚肉は用いてはいけません。

また表面をよくチェックして、骨や豚毛、皮などの異物がないことも確認します。

2お肉を漬け込む

お肉を漬け込むのには「熟成風味の醸成」「保水性の向上」「肉色の発色と固定」「保存性の向上」など多くの目的があります。

塩を主成分にした塩漬剤を肉塊に加え、2-5度の冷蔵庫で、3日から長いもので3週間じっくり熟成させることになります。肉塊が大きいほど、塩漬剤が均一に浸透していくのに時間がかかり、難しくなります。

塩漬の方法には、塩漬剤を肉に直接手ですり込む方法や塩漬剤を水に溶かした溶液(ピックル液)に漬け込む方法などがあります。塩漬剤には、発色剤(硝石や亜硝酸ナトリウム)が配合されており、この発色剤の作用によって、肉に含まれる血色素(ミオグロビン)が変化し、後の加熱によってハムの色が美しいサーモンピンクとなります。またハム独特の好ましい風味も、この時に醸成されます。発色剤が無ければ、ハム独特の風味も生まれないのです。

3水洗い・乾燥

漬け込みが終わった肉には、特に表面に余分な塩分がありますので、流水か肉塊の10倍量の溜水を用いて塩抜きを行います。このとき細菌が繁殖しないように出来る限り低温の水を用いて行います。塩抜きが足りない場合は、塩味がきつすぎて風味を損ないますし、逆に塩抜きが過ぎると水っぽくなって風味を損なってしまい、保存性にも問題が生じてしまいます。簡単なようで、経験を要する作業になります。その後、日陰の風通しの良いところで、表面が乾く程度に軽く乾燥させます。表面がぬれていると燻煙をした際に、うまく出来ないことがあります。

生ハムなどでは、熟成を進める目的で乾燥期間を一ヶ月から数ヶ月程度長く行うこともあります。非常に独特の風味を醸成することが出来ますが、微生物の繁殖を抑制しつつ長期間行うには、温度管理や方法など熟練の技が必要になります。

4燻煙・加熱

燻煙(スモーク)は、好ましいスモーク臭の付与と保存性の向上が目的です。

水洗・乾燥が終わった肉塊は、ケーシングや紐、ネットなどを用いて、形を整えます。その後、桜や樫などのチップを用いて、スモークを行います。スモークにより独特の風味や芳香が付与されます。また煙の成分が表面に付着することで、保存性が向上し、スモーク色もつきます。

加熱ハムでは、蒸気やボイルによって加熱を行います。加熱は、そのまま食べられるように調理することと殺菌することが目的です。また加熱の過程で、血色素が固定されてサーモンピンクの色調が固定されます。

加熱が終わった後は、冷蔵庫で急速に冷却し、保管します。