Episode Story 01 今までなかった食品を、現実のものに。

ニッポンハムグループは、それまでなかった食品を現実のものとし、世の中に新しい「食べる喜び」を提供してきた。チルドピザもその一つだ。
それまで家庭で食べるピザといえば、サイズの小さい冷凍ピザか、高価格で日持ちしない宅配ピザしかなかった。大きく安価で、日持ちするチルドピザにニーズがあることは誰もが想像できたが、ピザの生地の品質を、できたてのまま保つのは難しく、どの企業も商品化に至らなかった。
しかし、ニッポンハムグループはこれに成功する。2001年「石窯工房」シリーズ発売。専門店の焼きたての味が家庭で簡単に味わえると好評を博し、チルドピザという新市場を創り上げた。
日本ハム食品に入社以来、この「石窯工房」シリーズの製造に携わり、アイデアを次々に商品として具現化しているのが、高山である。

入社1年目で製造ライン立ち上げに参加。

日本ハム食品は、ピザ・ベーカリー、惣菜、スイーツといった加工食品を製造する会社です。私が入社したのは2004年。ちょうど「石窯工房」シリーズが、市場に受け入れられ始めたころです。それまでは、長崎県の諫早プラントのみで製造されていましたが、好評を受け、兵庫県の関西プラントにも新しく製造ラインをつくることが決定。私も、この製造ライン立ち上げに参加することになりました。

長崎から水を送ってもらい検証。

諫早に行って既存のラインを見て勉強し、関西に帰って同じ品質の「石窯工房」シリーズの試作を試みますが、最初は、同じような生地がどうしてもできませんでした。配合や工程を変えながら、1年は検証したでしょうか。あと考えられるのは水だけとなり、わざわざ諫早から水を送ってもらって再度検証、原因を突き止めました。水だったんです。九州と関西では水が異なるため、同じようにできなかったんです。しかし、原因が分かったからといって、同じ水は関西で入手できません。関西の水に合うように、配合や工程を変え、ようやく同じ品質のものができました。

アイデアをカタチにする商品開発課へ。

翌年の2005年には、商品開発課に異動となりました。商品開発課は、日本ハムの企画部門と共に考えたアイデアを、実際に商品として製造段階へ進めるようにするのが仕事です。
商品コンセプト・販売計画などを理解したら、まず、実際に自分でつくってみます。自分でつくらないと、つくる際の難しさを体感できませんからね。そうして、味や見映え、製造にかかるコストや人員、工程などを検討していきます。つくったものは、工場の製造を担当するメンバーに示し、企画意図などを説明。彼らからも質問や意見を吸い上げ、どう製造していけばよいかを一緒に考えていきます。

スピード、見映え、日持ちという壁。

一番印象に残っているのは、2006年に「石窯工房 テリヤキチキン」の開発に携わった経験です。
最初に、テリヤキチキンのピザを出すと聞いたときは、宅配ピザなどで一般的だし、ニーズはあると思いましたが、「石窯工房」シリーズではそれまでトマトソースのピザしか製造していません。不安はありました。
その不安は的中します。いざ試作してみると、想定していたスピードではチキンがきれいに切れず、見映えよくトッピングできないのです。予算の制約もあり、人員や工程を無尽蔵に増やすわけにはいきません。
また、チキンの日持ちと見た目の両立にも苦労しました。どうしても黒ずんでしまうんです。

生産量の確保より品質を取ろう。

作業のやり方・動線、素材の配置などを何度も検討しました。その結果、人員も工程も増えるし、当初の計画よりは生産量は低下しますが、製造ラインの工程を増やし、見映えを取るという結論に。品質に納得できないものを市場に出すわけにはいきませんからね。
また、チキンの日持ちと見た目の両立では、酸化を抑えるための検証を繰り返しました。机で考えるだけなく、実際につくって賞味期間の日数置いてみたり。これだというものができあがるまで、数十種類は試したでしょうか。

夢の100トン超え。

完成して店に並んだときはもちろん、製造量が100トンを超えたときにも大きな達成感を感じました。100トンを超える=大ヒットということなので。
つくりにくい商品だったため、最初は製造担当者から厳しい意見も出ました。けれど、100トンを超えると、「できないと止めていたらこの商品は世の中に出なかった。いい商品を製造できた。ありがとう」と言ってくれました。企画担当者からは、「主力商品の一つをつくれてよかった」と声をかけられました。苦労した甲斐があったと思いましたね。それに、製造担当者・企画担当者から信頼を得て、商品企画に携わる者として認められたと感じました。

定番は進化を続ける。

「石窯工房 テリヤキチキン」は、今や定番商品です。しかし、よりきれいなトッピングや、鮮度をさらに保つ方法を模索するなど、改善は続きます。今に満足するのではなく、常に品質向上を目指すというのは、私がいつも思っていること。部下にも、口が酸っぱくなるまで言っています。
時代のニーズに合わせて、電子レンジを用いて今と同じ食感が出せないかなども検討中です。私は、「石窯工房」シリーズとともに成長してきました。これからは、私が「石窯工房」シリーズを成長させようと思います。

スイーツ部門の育成にも取り組む。

「石窯工房 テリヤキチキン」を通じて、お客様には、トマトソース以外のチルドピザを提供できました。「食べる喜び」をお届けすることに、少しは貢献できたという自負もあります。
現在、私はフレンチトーストなどスイーツ部門の育成にも取り組んでいます。培った技術・ノウハウを組み合わせて、新しい商品をニッポンハムグループ全体に提案していく役割も期待されています。これからもアイデアを商品というカタチにして、新しい「食べる喜び」を少しでも多くの方々にお届けしていきたいですね。

Profile : 日本ハム食品株式会社 関西プラント 商品開発課 2004年入社 高山 健
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