ラム肉の焼き方のコツ、教えます!

ジンギスカンで知られるラム肉。寒い冬場は、食べることで体の中から温まりたいもの。そんなときこそ、ラム肉はおすすめなのです。

「温性食材」としてのラム肉

食材には、体を温める性質を持つものと、体を冷やす性質を持つものがあります。中国の薬膳の考え方では、食材を体に取り入れることで表れる反応や症状によって、温・熱・涼・寒と分類しています。この分類を「四気(四性)」といいます。羊肉はその中の「温性」とされています。

体が冷えていると、血流が滞ったり代謝が鈍くなったりと、不調をきたす原因にもなりかねません。寒い季節こそ、積極的に羊肉を食べて、健康的に過ごしたいものです。

参考文献:『薬膳と中医学』建帛社、2003年

おいしさの目安は「ローズ」の焼き色

ラム肉を家庭で料理するときに、難しいという声を聞くのが「焼き上がりのタイミング」。「どのくらい焼けばいいの?」「しっかり焼かないとダメなの?」「焼きすぎるとかたくなる?」などのお悩みがあるようです。

ラム肉をおいしく焼くコツのひとつとして、焼く30分くらい前に冷蔵庫から出して常温に戻しておくことが、まず挙げられます。冷たいままだと熱が通りにくく、焼きムラができてしまいます。

そして、焼き上がりの目安はお肉が「ローズ(バラ)色」になったころ。生のラム肉は比較的濃い赤色をしています。それが熱を通すことによってだんだんとピンクがかってローズ色になり、おいしい焼き上がりの合図になります。ラムチョップのように厚みのあるお肉の場合は、指で少し押してみて、弾力を感じるくらいが、火を止めるちょうどいいタイミングです。ちなみにかたまり肉を焼く時の最初のコツとして、フライパンは油をひかずに熱し、側面の脂部分を下にして焼くとよいでしょう。

そしてラムチョップとかたまり肉、ともに大きなポイントは、火を止めた後にアルミホイルで全体を覆い、余熱で中まで熱を通すこと。この余熱の時間が、お肉をややレアの状態から、おいしい焼き上がりの「ローズ色」にしてくれる時間。焼き立てを切るとせっかくの肉汁が流れてしまうので、このひと呼吸が、お肉を落ち着かせる役目も持っています。

火を通し過ぎるとかたくなってしまうため、焼き方のコツをおさえて、おいしいラム肉をお楽しみください。

豆知識

ラム肉の”串焼き”もオススメ

日本で串焼きというと鶏肉(一部では豚肉)を想像しますが、ラム肉をよく食しているペルーでは、ラム肉とピーマンなどの野菜を交互に串にさした“ラム串焼き”が一般的です。
一口大のラム肉をしっかりと竹串にさし、塩こしょうとクミン、一味唐辛子をふりながら炭火で焼いた“串焼き”ならぬ“ラム串焼き”は、香ばしさが食欲をそそります。ラムを、片手で手軽に食べられるのもいいですね。

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