サステナビリティ

廃棄物

ニッポンハムグループの事業の源泉は地球という大きな自然の恵みと、さまざまな生命の恵みです。だからこそニッポンハムグループは生命の恵みを余すことなく活用し、限りある資源を大切に活かすことにより、循環型社会の構築に貢献し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいます。

目標および進捗

中長期環境目標に関する「廃棄物」の目標および進捗は、以下をご覧ください。

廃棄物 目標および進捗 [PDF:673KB]

生産プロセスにおける取り組み

家畜排せつ物の有効活用

ニッポンハムグループは、日本で豚・鶏、豪州で牛の飼育から販売までを一貫して行っています。飼育中に発生する家畜排せつ物は、ニッポンハムグループ内の廃棄物の中で最も発生量が多く、環境負荷も高いですが、資源として有効活用が可能です。ニッポンハムグループでは、用途に合わせて堆肥化やバイオ燃料化を行うことで、家畜排せつ物の全量を有効活用しています。

堆肥化

自社

畑への堆肥散布

(有)純粋黒豚種豚農場では野菜の栽培を行っているほか、豪州では一部循環型農業も行っています。

近隣農家

畑への堆肥散布

発生した排せつ物は、発酵処理を進め堆肥化し使用用途に応じて近隣農家の畑へ散布し活用いただいています。

一般消費者

袋詰め堆肥

発生した排せつ物は、発酵処理を進め堆肥化し使用用途に応じて商品として販売しています。

バイオ燃料化

自社

バイオマスボイラー

鶏ふんを燃焼し、暖房や清掃で使用する温水の加温に利用しています。

自社

メタン発酵

排水処理から発生するメタンを回収・燃焼することで、処理水槽の加温に利用しています。

社外共創

鶏ふんバイオマス発電

宮崎県では地域のステークホルダーと共同出資してバイオマス発電施設を設立し、鶏ふんの燃料化に取り組んでいます。

地産地消

地域の飼料生産農家や野菜農家と協力し、国内産飼料の使用量を増やすとともに、畜産業の環境への負担を減らす取り組みを行っています。
飼料の一部には北海道産の玄米を使用しており、その玄米を食べた鶏から出る鶏ふんは道内の農場に提供され、野菜作りに活用されています。
地産地消を促進することで、運搬にかかる環境負荷の低減や地域貢献につながっています。

未利用部位の有効活用

製造において生じる副産物について、価値を付加して販売する取り組みを行っています。

付加価値商品の開発

需要閑散期に活用しきれていない鶏レバーに着目し、近年入手困難になりつつあるフォアグラの濃厚な旨みとなめらかな口どけを独自の製法で再現し、グラフォア®として商品化しました。

健康に役立てる研究開発

日本ハム(株)中央研究所では、十分に活用しきれていない豚や鶏の軟骨、豚の胎盤などから、コラーゲンやプラセンタエキス、コンドロイチンなどの機能性素材を抽出し、安全性や有効性を科学的に評価して商品化しています。

ニッポンハムヘルスケアOnline

不可食部位の商品化

ニッポンハムグループは、豚、鶏、牛の処理工場で発生する食用とならない副産物(不可食部位)は、飼料、肥料、燃料、工業原料に加工し、有効活用しています。

加工プロセス

  • 家畜の処理工場で発生する食用とならない副産物で、直接食用にできない脂肪を、精製して油脂にする工程。

食品残さの循環

日本ハム食品(株)桑名プラントでは、製造工程で発生した食品残さを株式会社大栄工業にて堆肥化しています。その堆肥を活用して栽培されたお米を、当該プラントの社員食堂で提供する取り組みを行っています。
この取り組みにより、農林水産大臣、環境大臣による「再生利用事業計画(食品リサイクル・ループ)」の認定を取得しています。

担当者インタビュー

堆肥製造業者との強い信頼関係によりスキームを構築することができました。環境負荷低減はもちろん、契約農家からも非常に喜んでいただけている取り組みです。

食品リサイクルループの構築