サステナビリティ

新たな価値の創出

ニッポンハムグループは、Vision2030「たんぱく質を、もっと自由に。」のもと、たんぱく質の可能性を広げる挑戦を続けています。 私たちは、将来的に懸念されるたんぱく質不足に対応するため、新たなたんぱく質の研究開発を進めるとともに、未利用部位や副産物といった資源のアップサイクルにも取り組んでいます。 また、「たんぱく質の価値を共に創る企業へ」のテーマのもと、学術機関と連携して、さまざまな視点でたんぱく質の利用の可能性を追求しています。ニッポンハムグループは、社会の変化や生活者の未来を見つめ、お客様、社会、世界に向けて新たな価値を創出していきます。

たんぱく質の可能性を広げる挑戦を続けています

たんぱく質の研究開発

細胞性食品

細胞性食品の試作品

動物の細胞を培養して作る「細胞性食品」は、畜産と比べて環境への負荷を抑えながら動物性たんぱく質を供給できる手段として期待されています。日本ハム(株)中央研究所では、2019年からこの分野の研究開発を進めてきました。2022年には、培養液に必要だった動物の血液成分(血清)を一般の食品成分に置き換えることに成功しました。これにより、細胞性食品の生産に必要な材料を安価かつ安定的に調達する方法を見出し、実現に向けて一歩前進しました。

ニッポンハムグループは「麹」を原料とした新たな食品の研究開発を進めています。麹は、味噌や醤油、酒など、和食をはじめとする伝統的な発酵食品に活用されてきました。“畑のお肉”とも称される大豆に匹敵するほど、たんぱく質や食物繊維を豊富に含んだ栄養価の高い食材であり、将来懸念されるたんぱく質不足の一助になり得ると考えています。

アップサイクル

生命の恵みを余すところなく活用することで、サステナブルな社会の実現に向けて取り組んでいます。その一環として、ニッポンハムグループ内で生まれる未利用原料を活用し、食品分野だけでなく新たな分野での事業化にも挑戦しています。

鶏羽を活用し、生分解性フィルムに

未利用の鶏羽を使った生分解性プラスチックを農業用マルチフィルム に加工。原料の一部を鶏の羽に置き換えて、可能な限り石油由来のプラスチックを減少させていく取り組みです。事業化に向けて株式会社ハーンズ、株式会社ヤマガタグラビヤと提携しています。

豚の歯を活用し、再生医療用素材へ

北海道大学との共同で、豚の歯を再生医療用素材として活用するための研究を進めています。トレースが確実な素材として食肉の生産から生じる豚の歯を活用する試みです。