アニマルウェルフェア
ニッポンハムグループは、日々、大切な生命の恵みをいただいていることから、
生命への感謝と畏れを忘れず、家畜におけるアニマルウェルフェアに配慮した事業を行うことが重要な課題であると認識しています。
従業員教育を通して社内に浸透を図るとともに、お取引先様にも当社グループの考え方と取り組みをご理解いただけるよう努めています。

アニマルウェルフェアポリシーおよびガイドライン
アニマルウェルフェアポリシー
ニッポンハムグループでは、「アニマルウェルフェアに配慮した取り組みの推進」を掲げ、「ニッポンハムグループアニマルウェルフェアポリシー」を制定しています。
なお、本方針は、日本ハム(株)取締役会の承認のもと制定しています。
ニッポンハムグループ アニマルウェルフェアポリシー
ニッポンハムグループは生命の恵みを大切に考え、家畜におけるアニマルウェルフェアに配慮した事業を行うことが重要な課題であると認識しています。
アニマルウェルフェアとは、「動物の生活とその死に関わる環境と関連する動物の身体的・心的状態」と、世界の動物衛生の向上を目的とする国際獣疫事務局(OIE)※において定義されています。
当社グループはその考え方に賛同し、基本原則の「5つの自由」を推進します。
5つの自由
- 飢え、渇き及び栄養不良からの自由
- 恐怖及び苦悩からの自由
- 物理的、熱の不快さからの自由
- 苦痛、傷害及び疾病からの自由
- 正常な行動様式を発現する自由
あわせて、家畜を快適な環境下で飼養し、ストレスや疾病を減らすことは、結果として安全な畜産物の生産にもつながることから、私たちはビジネスパートナーと協働し、この考え方を踏まえた家畜の飼養管理、生産体制の改善や継続した技術革新などを進めていきます。
また、情報開示、ステークホルダーとの対話を通してアニマルウェルフェアの向上に努めます。ニッポンハムグループは、サプライチェーンにおける環境や人権、アニマルウェルフェアなどの社会側面を配慮しつつ、多様なたんぱく質への取り組みを推進し持続可能な社会に貢献していきます。
2021年11月10日制定
- 国際獣疫事務局の法定名称はフランス語の「Office International des Epizooties」です。以前は略称として「OIE」が用いられていましたが、2022年に通称である「The World Organisation for Animal Health」の略称「WOAH」へ変更されました。
アニマルウェルフェアガイドライン
ニッポンハムグループアニマルウェルフェアポリシーに基づき、グループ企業の生産、輸送、処理の各工程においてとるべき具体的な行動を定めた「アニマルウェルフェアガイドライン」を制定しました。
推進体制
アニマルウェルフェアに関する方針や政策の策定、取り組みについては、サステナビリティ委員会で討議され、経営会議で審議の上、決定機関である取締役会に諮っています。また、日本ハム(株)サステナビリティ部が事務局となり、事業本部の担当者と定期的に情報交換を行い、グループ全体としてアニマルウェルフェアを推進しています。
主な取り組み
豚における取り組み
ニッポンハムグループの食肉生産事業で養豚を担う日本クリーンファーム(株)が運営する長万部ちらい農場・長万部あやめ農場(いずれも北海道)および来満農場(青森県)では、母豚の本来の行動に即した飼養環境の実現を目指し、妊娠期の母豚を収容するストールを廃止しています。
痛みを伴う作業を極力なくすため、全農場で歯切りは原則として禁止しています。ストレスのかかる長時間(8時間以上)の生体輸送も原則として禁止し、やむを得ない場合には水分補給を行っています。
日本フードパッカー(株)では、全係留所に飲水器を設置し、いつでも水分補給が行える環境を整えています。と畜前にはスタニングを実施し、十分に意識を喪失していることを確認しています。
農場および食肉加工場は連携・協力し、飼育環境や品質の向上を目指し、全農場および全食肉加工場にカメラを設置しています。さらに、豚本来の習性に適した飼養環境を実現するエンリッチメントについても、その手法や効果・影響を研究しながら、取り組みを進めています。
アニマルウェルフェアの推進に向け、全従業員を対象とした教育を実施するとともに、不明点やルール逸脱が生じた場合の相談窓口を周知するため、案内ポスターを掲示するなどの取り組みを行っています。

来満農場(青森県)

妊娠豚舎のフリーストール化
鶏における取り組み
ニッポンハムグループの食肉生産事業で養鶏を担う日本ホワイトファーム(株)では、近年の夏場の酷暑でも鶏舎の環境をできる限り快適に保てるよう、細霧装置を設置して暑熱ストレスの軽減に努めるとともに、セミウインドウ鶏舎では自然光を取り入れています。
日々の鶏の状態確認には、直接の巡回観察に加えて農場・鶏舎に設置したカメラも併用しています。と畜前にはスタニングを行っています。
アニマルウェルフェア推進のため、全従業員に対する教育を実施するとともに、虐待発生時の報告を徹底するなど、周知・意識向上に努めています。
トルコでは、養鶏事業を担うエゲタブ社の育成農場において、飼養スペースや室温、換気などに配慮しています。

農場の風景(日本ホワイトファーム(株))

鶏舎の様子
牛における取り組み
豪州で牛肉事業を担うワイアラビーフ社の肥育場では、牛が快適かつ健全に過ごせる環境づくりに取り組んでいます。厳しい直射日光から牛を守るための日よけ設備の設置や安全性と衛生面に配慮した飲み水と飼料を常に提供しています。また、獣医師により衛生および健康状態の確認を行い、牛の健康管理と適切な飼育を徹底しています。食肉処理の工程においては、動物福祉に配慮し人道的な方法で処理を行っています。これらの取り組みを通して、安全で信頼いただける牛肉の提供を実現しています。


牛が直射日光を避けられるように、牧場には多くの日よけを設置


水や飼料を支障なく摂取できる環境
ステークホルダー・ダイアログ
畜産事業におけるアニマルウェルフェアへの配慮と諸課題の解決に向けて、社外有識者との意見交換を定期的に実施しています。いただいた貴重なご意見を、さらなる活動の推進につなげていきたいと考えています。
2025年度には、NPO法人アニマルライツセンター様と当社事業管理部門および各社責任者による意見交換会を開催しました。国内外のアニマルウェルフェアに関する動向についてお話しいただき、日本ハム(株)の取り組み状況や現場の課題について意見交換を行いました。