お肉を筋切りする理由

お肉のことを知り、筋切りをすれば、お肉料理の仕上がりが断然違います。

筋を切ることでお肉の収縮を抑える

お肉は、加熱すると筋肉のたんぱく質が変性して収縮します。しかも、赤身の部分と脂の部分では、収縮率が異なります。加熱するとお肉が反り返ってしまうのはそのためです。

反り返りを防ぐために、加熱前に赤身と脂の境界にある「筋」を切ることを「筋切り」と言います。ところどころ筋を切っておくと、その分、収縮を抑えることができるので、反り返らずにきれいに仕上がるのです。筋を切るとお肉が広がるので、切ったあとは形を整えておきましょう。

豆知識

筋切りは数か所、厚切り肉は両面に

基本的に、筋切りは片面のみ。数はお肉のサイズにもよりますが、3~4センチ間隔で4~5か所が妥当です。あまり切り過ぎると、切り口から旨みが出てしまうので注意しましょう。厚切り肉の場合は、両面から筋切りした方がよいでしょう。

全体の筋を切るとやわらかく仕上がる

加熱後のお肉をやわらかく仕上げるなら、赤身と脂の境目の筋だけでなく、お肉全体の筋を切ることをおすすめします。全体の筋を切るには、包丁の背を使ってトントンと軽く叩きます。肉叩きのような専用の道具を使ってもいいでしょう。また、フォークや竹串などで穴をあけるのもオススメです。タレなどに漬け込んでから加熱する場合には、その穴から味がしみ込むので効果的です。

おすすめレシピ

ビストロ風豚肉ソテー

厚いお肉も、筋切りをすれば形よくソテーできます。ビネガーとマスタードが効いた、酸味のある爽やかなソースが特徴です。