サステナビリティ

創業者の想いとサステナビリティ

日本ハム株式会社の誕生

1955年頃の徳島ハム本社工場

1942年、創業者の大社義規が徳島市に徳島食肉加工場を設立しました。その後、戦災による困難を乗り越え、1951年には資本金150万円で徳島ハム株式会社に組織変更しました。さらに、1963年8月1日、徳島ハム株式会社と鳥清ハム株式会社は合併し、日本ハム株式会社が誕生しました。この合併式典の席上で、最高経営者自らが作成した「われわれの信条」が発表されました。この信条は、従業員だけでなく、社長を含む役職員全員が日常業務の根本精神として守るべきものであると規定されています。
この信条の中では、社業が国民の食生活の改善向上に欠かせない役割を果たすという企業の社会的責任と、社会の向上進歩に寄与することが社業の繁栄をもたらすことが示されています。

合併調印式

われわれの信条

  • われわれは、社業が国民の食生活の向上とともに発展するという自覚をもってしごとをする。
  • われわれは、常に前向きの姿勢でしごとととりくみ、最新にしかも大胆にことにあたる。
  • われわれは、積極的に意見をのべるとともに相手の意見をよくきき、とりきめたことは、力をあわせてやりとげる。
  • われわれは、ひとりひとりがセールスマンである。常に洗練された態度で人に接する。

昭和38年8月1日

創業時から受け継がれる理念の根幹

総合食品企業を目指して

1963年に作成された「われわれの信条」に基づいて事業を進めてきましたが、その時代から会社の規模、社会環境、経済情勢、消費者の生活態度は大きく変化してきました。また日本ハム発足20周年には「大河への挑戦」というスローガンを掲げ、以降ニッポンハムグループは総合食品企業として大きな集団へと成長しました。そのため、新しい時代に対応し、これから迎える21世紀を担う世代の心の拠りどころとなるアイデンティティの見直しが必要になってきました。
約一年の期間をかけて、消費者調査や従業員インタビューを行いながら、役員をはじめとする理念検討委員会で作業を進めた結果、1986年4月1日にニッポンハムグループの新しいCI(Corporate Identity)が導入されました。

ニッポンハムグループ企業理念

  • わが社は「食べる喜び」を基本のテーマとし、時代を画する文化を創造し、社会に貢献する。
  • わが社は、従業員が真の幸せと生き甲斐を求める場として存在する。

1985年「シャウエッセン」発売当時のCM

「食べるということは、生まれた赤ちゃんがすぐにお乳を欲しがるように、人間本来の要求です。食糧を生産し、食品を加工する事業は、人びとの生命を預かる重要な産業であり、食を通して人びとに健康や明るい幸せな生活をもたらす企業活動は、非常に有意義で価値ある仕事だと思っています。」

「常に時代をよく読み、時代をリードするような商品の開発や情報の提供、また事業展開を積極的に行っていかなければなりません。時代を画する文化を創造するというのは、そうした姿勢で企業経営を行うことです。「食べる喜び」を基本テーマにして、一生懸命働くことが、われわれの仕事であり、社会に貢献することになるということを明確に認識しておく必要があります。」

と、当時の社長である大社義規は述べていました。

このように、食を通して人びとや社会の幸せに貢献するという想いは、当社のサステナビリティに対する考え方の根底として、今も受け継がれています。