鶏肉の基礎知識

肉は部位によって特徴があるので、適した調理法もそれぞれ。
特徴を活かしたおいしさを味わうことで、よりお肉料理を楽しむことができます。

美味しい料理もまずは基本から!

ムネ 鶏肉の部位の中で脂肪が少なめでタンパク質が多く、肉質はやわらかいのが特徴。味があっさりしているので、焼き物や揚げものなど油の風味を活かした料理に適しています。また、淡白さを活かした蒸し物でもおいしく食べられます。
モモ 筋肉質でややかたいのですが、旨味とコクのある味です。骨付きは煮込みで利用されます。からあげに最もよく使われる部位でもあります。
ササミ 牛や豚でいうヒレの部分で、鶏肉の部位の中でタンパク質が最も多い部位。やわらかくて脂肪が少なく、淡白な味です。蒸し料理やサラダ、和え物などに用いられます。
ハツ
(心臓)
ハツは心臓の部分。英語のheartから「ハート」や「こころ」と呼ばれることもあります。全身に血液を送り出すはたらきをするため、筋肉でできていてプリッとした弾力があります。血抜きをするとクセがなく、串焼きや炒め物がおすすめです。
  • ハツ(心臓)だけでなく、レバー(肝臓)も含まれるレシピとなります。
レバー
(肝臓)
肝臓の部分で、ビタミンAや鉄分を多く含みます。塩でもんだり牛乳に漬けるなどして血抜きをし、くさみを取ってから調理します。香味野菜とともに焼いたり炒めたりすると、食べやすくなります。
砂肝 胃の筋肉の部分で、コリコリとした歯触りが特徴。内臓でもクセがあまりなく高タンパクです。焼き物や揚げものに利用されます。しょうがを利かせると、食べやすくなります。
手羽 鶏の翼の部分で、手羽先と手羽元に分かれます。脂肪やゼラチン質を多く含む部分で、肉と皮のバランスを楽しめます。スープにも揚げものに適しています。手羽先から先端部分を取った「手羽中」という部位もあります。
首皮 脂肪が多く、味も濃厚で旨味が強いのが特徴。炒め物や煮物などで、料理にコクを与えます。焼き鳥にすると、香ばしさが加わって食欲をそそります。
ヤゲン軟骨 ヤゲン軟骨は、胸骨の先端部分のやわらかい骨で、ムネ肉の中に埋もれています。ヤゲンの由来は、漢方で薬種を細かく砕くのに使う「薬(や)研(げん) 」という道具と言われています。コリコリとした食感が魅力で、シンプルな味つけで食べるほか、挽いたものをつくねなどに入れると食感を楽しめます。
テール
(ぼんじり)
尾の骨の周りにある部位。脂がのっていて、かむと口の中にうま味が広がります。油壷という部分や中骨を切り落とす下処理が必要です。一羽から少量しかとれません。焼き鳥屋では希少部位として出されることもあります。