食物アレルギーの取り組み

研究開発

食物アレルギーは少量のアレルゲンでも重篤な症状を起こす可能性があります。日本ハム(株)では、アレルギー表示制度化に向けた厚生省(現厚生労働省)の委託研究に2000年に参画し、研究実績をもとに食物アレルゲン検査キット「FASTKIT®エライザシリーズ」を発売。食品表示制度を運用するうえで、検査キットでの食物アレルゲンの確認が必要となり、現在、多くの食品メーカーや公的な検査機関において用いられ、食の安全を見守るツールとして欠かせないものになっています。
また、2015年に設立した「ニッポンハム食の未来財団(※)」では、食物アレルギー研究のさらなる発展と食物アレルギー問題の科学的な問題解決を目指して、全国の研究グループや研究者に対して研究助成を行っています。

  • 2017年より「公益財団法人ニッポンハム食の未来財団」

検査キットの開発・販売

食物アレルギーは少量でも反応する場合が多く、患者さんによっては命にかかわる症状を引き起こすこともあるため、適正な表示が欠かせません。

食物アレルギーの表示制度が検討されると同時に、制度の適正な運用を支えるための食物アレルゲン検査技術の開発が求められ、日本ハム(株)は2000年厚労省(現・厚生労働省)の委託研究に参画しました。そして2002年に食物アレルギー対応商品を開発する過程で確立した、食品の原材料に食物アレルゲンが含まれていないかどうかを確認する手法を応用し、検査キット「FASTKIT®エライザシリーズ」を開発しました。

その後も用途に応じて使い分けられるように、2003年には食物アレルゲンを約15分で検出できる「FASTKITイムノクロマトシリーズ」を開発(2009年に「FASTKITスリムシリーズ」としてリニューアル)。また、2005年に「FASTKITエライザシリーズ」を「FASTKITエライザVer.IIシリーズ」としてリニューアルし、厚生労働省医薬局食品保健部長通知「アレルギー物質を含む食品検査法」の一部改定(食安発第1011002号)に収載されました。

さらに、2014年には「FASTKITエライザVer.IIシリーズ」を医薬用外毒物を使用しない「FASTKITエライザVer.IIIシリーズ」としてリニューアルしました。

これらは多くの食品メーカーや公的な検査機関で使用され、食の安全を見守るツールとして欠かせないものになっています。

FASTKIT エライザ Ver.IIIシリーズ

原材料から加工食品まで幅広く適用が可能なため、原材料や最終製品における表示の検証に最適です。

FASTKIT スリムシリーズ

試料溶液を滴下し、15分後に赤紫色のラインを確認するだけの簡単な操作のため、製造機器の洗浄確認など、製造現場での日々の管理に最適です。
「卵」「牛乳」「小麦」「そば」「落花生」「大豆」の6品目があります。

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