アニマルウェルフェアの取り組み

基本的な考え方

ニッポンハムグループは日々、大切な生命(いのち)の恵みをいただいていることから、家畜におけるアニマルウェルフェアに配慮した事業を行うことが重要な課題であると認識しています。
2020年、「5つのマテリアリティ」の具体的な施策・指標の一つとして「アニマルウェルフェアに配慮した取り組みの推進」を掲げ、2021年11月に「ニッポンハムグループアニマルウェルフェアポリシー」、2022年1月に当社グループの工程に沿ってポリシーの内容をより具体化した「アニマルウェルフェアガイドライン」を制定しました。

アニマルウェルフェアポリシー

ニッポンハムグループ
アニマルウェルフェアポリシー

ニッポンハムグループは生命の恵みを大切に考え、家畜におけるアニマルウェルフェアに配慮した事業を行うことが重要な課題であると認識しています。

アニマルウェルフェアとは、「動物の生活とその死に関わる環境と関連する動物の身体的・心的状態」と、世界の動物衛生の向上を目的とする国際獣疫事務局(OIE)において定義されています。
当社グループはその考え方に賛同し、基本原則の「5つの自由」を推進します。

5つの自由

  • 飢え、渇き及び栄養不良からの自由

  • 恐怖及び苦悩からの自由

  • 物理的、熱の不快さからの自由

  • 苦痛、傷害及び疾病からの自由

  • 正常な行動様式を発現する自由

あわせて、家畜を快適な環境下で飼養し、ストレスや疾病を減らすことは、結果として安全な畜産物の生産にもつながることから、私たちはビジネスパートナーと協働し、この考え方を踏まえた家畜の飼養管理、生産体制の改善や継続した技術革新などを進めていきます。
また、情報開示、ステークホルダーとの対話を通してアニマルウェルフェアの向上に努めます。

ニッポンハムグループは、サプライチェーンにおける環境や人権、アニマルウェルフェアなどの社会側面を配慮しつつ、多様なたんぱく質への取り組みを推進し持続可能な社会に貢献していきます。

2021年11月10日制定

※本ポリシーは、日本ハム(株)取締役会の承認のもと制定しています。

アニマルウェルフェアガイドライン

ニッポンハムグループアニマルウェルフェアポリシーに基づき、グループ企業の生産、輸送、処理の各工程においてアニマルウェルフェアガイドラインに沿った事業を推進します。

推進体制

アニマルウェルフェアに関わる方針や政策の策定、取り組みについてはサステナビリティ委員会にて討議され、経営会議にて審議し、決定機関である取締役会に諮っています。

取り組み目標

アニマルウェルフェアについて、マテリアリティに以下の取り組み目標を掲げています。

  • 国内全農場※の妊娠ストールの廃止(豚)(2030年度まで)
  • 国内全処理場内の係留所※への飲水設備の設置(牛・豚)(2023年度まで)
  • 国内全農場・処理場※への環境品質カメラの設置(2024年度まで)
  • ニッポンハムグループが資本を過半数保有する企業が対象

主な取り組み

豚のストレス軽減の取り組み

当社グループの養豚食肉生産事業を担う日本クリーンファーム(株)が運営する長万部ちらい農場、長万部あやめ農場(ともに北海道)、来満農場(青森県)では、豚のストレス軽減の取り組みとして、妊娠時に母豚を入れるストールを廃止しています。母豚のストレスが軽減されることにより、生産性の向上にもつながっています。また、家畜を飼育するうえでの環境・品質の向上を目的に、農場・処理場にカメラを設置しています。

長万部ちらい農場(北海道)

長万部あやめ農場(北海道)

牛・鶏のストレス軽減の取り組み

豪州において牛肉事業を担うワイアラビーフの肥育牧場では、牛のストレス軽減に向けて飼育環境を整備しています。例えば牛を直射日光から避ける日除けの設置、安全面・衛生面に配慮した水・飼料の給与などを行っています。またトルコにおいて養鶏事業を担うエゲタブの育成農場では、鶏の飼養スペース、室温、換気などに配慮しています。

ワイアラ牧場(オーストラリア)

牛が直射日光を避けるために日よけを設置

ステークホルダー・ダイアログ

近年、家畜の飼養において動物福祉への関心が高まっていることを受け、アニマルウェルフェアに関する社外有識者との意見交換を定期的に実施しています。